小金井市議会傍聴環境づくり:1年間を経ての雑感

2019年3月市議会の最中の雑感とこれから

丁度、昨年の6月議会から1年間、小金井市議会の傍聴第一弾を「一般質問」に限って傍聴環境づくりをしてきました。議会改革委員会などの動きも知った上で、あえて、市民として何ができるかが課題でした。

単純な疑問は?一般質問って、何?からでした。毎議会で各議員が質問して、市側が答える。その結果は?良くわかりません。小金井市の各部課では、その市議会での質問を関連している審議会や協議会などに一言報告する場合もありますが、重要な課題提示などということではなく、市側で「こう答えておきました」という事実の報告がほとんどでした。そのために各審議会も20を超す数、傍聴しましたが、市民の関心も低く、私一人の傍聴が9割という実態に悲しいやら、市民参加という一言がいかに現実と程遠いものかを実感しました。

その結果、感じたのは「市民力」の向上という目標です。各審議会の傍聴は最低でも10名以上という目標を設定し、「市議会Web傍聴」をきっかけに審議会傍聴に向けて、努力することです。

傍聴環境づくりの第3期の企画は、「週末Web傍聴」サービスです。試験的な実施から始めます。同時に審議会の「傍聴遠足」「傍聴宴会」も開始していきます。ご期待ください。第一弾が以下の「3月議会一般質問」での「週末Web傍聴」サービス開始です。3月第2週週末は、是非このサービスをお楽しみください。

現段階:3月4日の準備編を加えて、試験アップしました。以下の一般質問から、興味のあるテーマを選んで、傍聴体験をどうぞ。

直接、資料送付をいただいた「沖浦市議」「白井市議」「たゆ市議」はその資料を掲示しています。3名以外の市議は準備編のまま(一部報告なし)ですが、3名は、傍聴事後編を加えました。オンライムの中継動画でなく、事後のそれぞれの動画ファイルと一緒にご覧ください

何より大事なのは市側の回答かもしれません。この回答の結果が市政のどこに現れるのでしょう?全く現れないのでしょうか?興味あるところです。

平成31年3月議会一般質問>週末議会ガイド
議員名質問内容
吹春やすたかオリンピック観光推進・武蔵小金井駅南口桜植樹・防災体制
鈴木成夫自主防災組織・医療ケア児受入れ
村山ひでき食育の推進・無電柱化推進
沖浦あつし小中学生のインターネット利用・第5次基本計画(学校教育・生涯教育・シティプロモーション等)
小林正樹青少年教育・障害者の社会参加
宮下誠オリンピックでの伝統文化イベント・新ファーマーズマーケット応援・こがねい安全・安心メール活用
白井亨小金井らしい新庁舎建設・都市計画道路問題・栗山公園のグラウンド整備
遠藤百合子スクールロイヤー制度導入・認知症条例の導入・歯みがき条例検討
河野律子栗山公園のグラウンド整備・地元業者のSDGs評価制度・全国大会出場団体支援・保育園の使用済みおむつ・親しまれる新庁舎建設
坂井えつ子ヤングケアラー支援・福祉売店の再開・都市計画道路問題
板倉真也視覚障碍者の移動支援・学童保育への対策
紀由紀子国産液体ミルクの活用・通学路ブロック塀の安全対策・農地の防災強化・高齢者のためのセミナー農園整備
たゆ久貴災害対策・高齢者への障害福祉サービス問題
渡辺ふき子新福祉会館への子育て世代包括支援センター設置・女性やLGBT施策の推進・ペットと暮らす環境づくり
片山かおる子どもの権利条約の具体施策化・原発事故避難者の支援と居住支援協議会設置・放射能副読本の活用
水上洋志制度改定後の高齢者への生活支援・8050問題への対応
湯澤綾子インターネットの人権侵害対策・妊娠前の支援・学校給食への地場野菜活用
渡辺大三新庁舎建設へのしっかりしたビジョンと計画づくり・市職員の定員管理・まちづくり、施設等の計画への提案
岸田正義会計年度任用職員・行財政改革2020
斎藤康夫生産緑地の改訂と今後
田頭祐子こがねいプラごみゼロ宣言・空き家活用・子どもの虐待防止
森戸洋子子どもの虐待防止・消費税・国保税制度

小金井市議会傍聴環境づくり:2019年3月議会・一般質問4日目>森戸洋子

2019年3月議会:森戸洋子市議一般質問準備編

森戸市議の一般質問の通告内容は以下の通りです。

傍聴は、議場に直接伺う以外にもネット上でオンタイムに中継動画を視聴することが、こちらから、どうぞ。

質問その1:児童虐待防止策について

この質問は、その前に質問された田頭市議のものとも重なります。ただ、異なるのは児童養護施設の充実や子どもの権利条約の見直しかもしれません。具体策の部分で良く確認をしておく必要がありそうです。

質問その2:消費税増税10%への影響と対策について、国保制度につぃて

市内での対策について述べるだけでなく、市、市長として、政府への反対表明を期待しての提案内容(消費税増税に頼らない財源確保など)も含まれています。共産党が全国的に展開してきた指摘と政策と連携した自治体からの反対表明を求める質問は、小金井共産党の基本的な姿勢です。小金井市としてはどのように答えるのでしょう?国保(国民健康保険)制度についても同様です。ただ、この点については、市の一般会計からの補助を継続していくことを求められています。現状での小金井市の国保税についての情報は、市の公式サイトのこちらから、ご覧いただけます。

<森戸市議の一般質問 了>

小金井市議会傍聴環境づくり:2019年3月議会・一般質問4日目>田頭祐子

2019年3月議会:田頭祐子一般質問準備編

田頭市議の一般質問の通告内容は、以下の通りです。

傍聴は、議場に直接伺ってする以外にネット上でオンタイムに中継動画で視聴可能です。こちらから、どうぞ。

質問その1:こがねいプラごみゼロ宣言

田頭市議は、現在の環境省や小金井市などでのプラスチックごみへの取組を概観した上で、市役所がその範となるような形でプラスチックごみの削減をしていくような提案をされています。

環境省がプラスチックごみの現状を報告している資料は、こちらから、ダウンロードしてご覧いただけます。また、同省が昨年10月に立ち上げた「プラスチックスマートキャンペーン」については、こちらをご覧ください。また、田頭市議がプラごみゼロ宣言の事例として取り上げている鎌倉市の事例は、昨年10月の同市の記者発表資料をこちらからご覧いただけます。

市役所が率先して行う企画案として、田頭市議があげられている①~④の具体案に市役所側はどのように反応するのかを確認してみたいところです。

質問その2:空き家活用を考える 小さな保育園や高齢者の共同住宅へ

田頭市議は、現状の小金井市の空き家等対策計画の進捗を市側に確認した上で空き家の福祉活用として、小さな保育園や高齢者の居場所などへの活用を提案されるようです。現状の小金井市空き家等対策計画は、昨年の8月に作られた素案をこちらからダウンロードしてご覧いただけます。また、同計画の進捗などを討議する「空家など対策協議会」の会議録は、こちらからご覧いただけます。この協議会ではきちんと各会議で配布された資料なども同会議録のコーナーで公開しているので、より多くの計画資料を入手することが可能です。是非、利用してみてください。

こうした田頭市議の提案に市側はどのように答えるのか、協議会などの意見も含めての回答になると予想されますが、注目したいところです。

質問その3:子供の虐待予防には

田頭市議の主な論点は、虐待の早期発見と予防です。子育て支援健康センターなどでの健診時にこうした虐待の萌芽を見つける努力への市の施策を求めるものです。保育士や小児科医との連携による発見を求めているようです。優れた事例として中津川市の「20年をつづる母子手帳」を上げられていま。この母子手帳については、良く知らないのですが、中津川市は、もともと意識の高い岐阜県でも子育て支援サービスの充実した自治体のようです。こちらでその組織化とサービスの一部を見ていただけます。是非、小金井市でもその良い点を取り入れられることを願っています。

<田頭市議一般質問 了>

小金井市議会傍聴環境づくり:2019年3月議会・一般質問4日目>斎藤康夫

2019年3月議会:斎藤康夫市議の一般質問準備編

斎藤市議の一般質問の通告内容は、以下の通りです。

質問その1:生産緑地の今後の対策

やはり、一般の方に「生産緑地」といっても理解が難しいだろうからと斎藤市議は、最初にこの「生産緑地」の定義とその課題が生じてきた背景などを語られるようです。簡単な説明は、Wikipediaによる「生産緑地地区」の説明は、こちらをご覧ください。

この問題は、主に審議会では、「都市計画審議会」という審議会で有識者や市議、公募市民が参加して、年に1~2回程度開催され、討議されています。市議は9名参加して、斎藤市議もその一人です。私も傍聴したことがありますが、傍聴者には、「意見・提案シート」を提示していない審議会の一つです。市議も多く参加されているので、是非、市民参加の推進のためにこうしたシート設置の検討をしてほしい審議会の一つです。生産緑地の現状、進捗など審議会内も報告されています。こちらの小金井市公式サイト内のコーナーから、会議録を閲覧することは可能です。(ただし、会議で配布された資料はWeb上では公開されていません。情報公開請求をするか、市役所の情報公開コーナーに行かないと見れません)

かなり詳細に斎藤市議は、この問題(「生産緑地指定解除された土地の利用方法」なども含め)を提案されるようなので着目していきたいと思います。

<斎藤市議の一般質問 了>

小金井市議会傍聴環境づくり:2019年3月議会・一般質問4日目>岸田正義

2019年3月議会:岸田正義市議一般質問準備編

岸田市議の一般質問の通告内容は以下の通りです。

傍聴は、議場に直接伺ってできる他、ネット上でオンタイムに中継動画を視聴することも可能です。こちらから、どうぞ。

準備編(開催前提示)

質問その1:会計年度任用職員について

この内容については、このタイトルだけではさすがに質問内容の把握は難しく、前回の12月議会の一般質問でも岸田市議は、「放課後の居場所について」、その前の9月議会でも「放課後子ども教室」など教育関連の質問がメインだったためにそれらから、予想は困難でした。実際に視聴してみるしかないようです。

事後編(開催後の追加)

視聴したところ、この会計年度(臨時非常勤職員の)任用制度の改定(概要はこちら、事務処理マニュアルはこちら)についての質問は、新たな自治体経営の推進に向けてという課題から、この制度が導入された機会に合わせて、働き方改革を推進して、現在進めている行財政改革での業務改革などに活用したらよいのではないか?というものでした。現状の小金井市での法律改定に合わせた対応予定を確認(総務部長からは条例改訂などの議会での9月の条例改正のスケジュール含めたスケジュール実施計画を紹介しました。)しました。その上で、臨時職員という枠でなく、全く新たな制度改正による会計年度任用職員という職員に対して、今後、どのような業務をしてもらうかを設計していくことが重要では。こうした機会に事務・業務改善の整理することが必要でなないか。非常勤嘱託職員へのこうした改善の説明をきちんとする、管理職にもこうした改善の意味、目的の理解も意識統一も不可欠では。

総務部長:ご指摘の内容は、改善の導入スケジュールに合わせて順次実施、推進していきます。

以下は企画財政部長への質問となります。

その意味では、業務改善として近郊自治体で検討されている事務改善へのRPAやAIなどを導入したより効率的な働き方を小金井でも指向してほしいがそうした計画はあるのかという(各自治体例を上げての)質問でした。その上での市の事務処理の効率化、民間委託など今後の取組みなどを提案されました。

企画財政部長:今後はRPA、AIなどの導入についての研究会を立ち上げて、民間委託アウトソーシングも視野に検討していく予定です。

準備編(開催前)

質問その2:行財政改革2020について

この改革の進捗は、行財政改革市民会議の傍聴もして、その進捗が遅れているだけでなく、詳細な報告がなされていないのも理解しているので、岸田市議がその現状を質問されるのは良く理解できますが、どんな資料を行政側に求め、提示されているのかは不明です。市民会議の議事録も現状では、一昨年平成29年度のものまでしか公開されておらず、かろうじて会議資料だけは公開されているので、平成30年11月の会議資料にある一部は、以下にご紹介します。また、同改革に関する様々な情報は、小金井市公式サイトのこちらのコーナーから、ご覧いただくことはできます。ただ、改革への取組み状況などという頁では、まだ、平成27年度のものが提示されている状況で、現状は不明です。

<平成30年度11月開催の行財政改革市民会議の資料から>

この資料は、多分市議には日曜議会などでも提示されているものですが、一応財政効果という意味で行政側が常に提示している「成果報告」です。

以下の資料は、市民会議が同改革の進捗管理シートを見て、「遅延」や「実施中止(庁内検討の結果)」「未定」などの項目が多く、「庁内検討としているだけで、どうしてこうなっているのかの理由が記載されていない」と指摘したことから、提示された資料ですが、これでも良くわからないので、担当する部課長を市民会議に読んで、説明を求めるとなった「実行不可」とされた項目の各課からの説明に関わる資料です。

もちろん、岸田市議はこの市民会議を傍聴されていたわけではないので、こうした経緯をご存じかどうかはわかりませんが、上記の財政効果についての質問はされるだろうことは想像できます。注目してみたいと思います。

事後編(傍聴後)

行財政改革2020は、正に、職員自らでは難しい部分を外部の意見・評価・チェックを実現していく必要性が問われているが、以前の職員アンケートからも意識改革が急務。

企画財政部長:実際の改革活動の現状(上記に資料にもあるような基本的な現状報告がされました。)が伝えられました。

岸田市議は、職員が中心、その主体となるのは当たり前だが、外部、市民の意見を盛り込むことが行財政改革では重要とされ、今回の第4次の行財政改革では、市民会議などのによるより議論と高い目標の設定がなされていたのように思うが、そうした点での市長の意見を確認されました。

市長は、重要なプランとして、このプランの実現には、なにより職場の現場での実施が鍵。全職員による本気の改革を期待している。今、正に進んでいる42課全ての職場での職員からの改革提案や実際の事例報告に注目していると答えられました。

さらに岸田市議は、現在、改革改善運動として69の事例報告があったと聞くが、どんな課が多く提案をし、どんな取り組みがあったのか?と確認されました。

企画財政部長より:子育て支援課が最も多い。報告事例としては、非常勤職員の新たな封筒の提案を取り上げた例、検案事項の見える化推進などの取組があげられると答えました。

岸田市議:2月に行われた豊橋での業務改善の全国大会の話を聞いているが、視察してきたのなら、その内容を教えてほしい。

企画政策課から:自治体職員による業務改善をテーマとして継続的に実施されている自治体職員による全国規模のイベント「ええじゃないか!カイゼンまつりin豊橋」の紹介がありました。詳細は、こちらをご覧ください。来年は、丹後・篠山市、さ来年は中野区の開催予定。

岸田市議:こうした活動なども参考にして、今後も意識改革を伴う、具体的な施策を伴う行財政改革に邁進して欲しい。

<岸田市議一般質問 了>