審議会傍聴報告:2018年第2回小金井市玉川上水・小金井桜整備活用推進委員会

昨年度、試験的に傍聴開始した「玉川上水・小金井桜整備活用推進委員会」を今年度は、しっかりと傍聴する予定です。その第2回10月12日開催です。第1回は、4月の桜の視察だったので、参加できませんでしたが、今回の委員会にその報告資料(資料2)を見ることができました。以下が委員会開催次第です。

今回は、小金井桜関連の市民団体「名勝小金井桜の会」や「小金井公園の桜守の会」などから、5名の傍聴があり、私を含め、6名という傍聴者でした。全く、傍聴者の数=その審議会のテーマとするものへの市民の関心度だけでなく、実際の市民活動の活発さをあらわしていると思えるものです。

重要な議題は、(1)の平成30年度の桜の整備計画です。以下に配布された関連資料とともに議事進行報告をいたします。実際の整備計画資料(資料1:計画図と概要)がその詳細ですが、この整備計画自体は、前回の4月に実施された桜の視察で委員より指摘された点を反映したものということで、最初に資料2(4月6日の視察結果の報告書)が生涯学習課の高木学芸員から、説明されました。資料は、以下をご覧ください。

この視察の重要なポイントは、以下の点です。

1)補植したサクラの生育状況が良くない。原因は、補植時期の遅れ(2月までの予定が3月以降にずれ込む)と補植後の水遣りができていない(管理者である東京都教育庁の課題)ということ。

2)他の雑木の剪定、整理(定期的な実施が重要)が不十分。桜の5m以内の雑木の剪定を指導、一部の低木の樹木(ツツジなど)も必要。

3)桜の再生のためにさらなる補植(視察では、17本程度の補植の必要性を場所も含め、指摘)が必要。

という3点でした。この視察を受けて、作成された生涯学習課の計画が以下の資料1です。

平成30年度桜整備計画図(表)
整備計画概要説明(裏)

この計画を受けての委員からの質問、指摘、指導が以下の赤字部分(1~4に要約)になります。

1)早急な補植の必要性を指摘した17本に対して、平成30年度は、9本のみが概要図に明記されているが、それ以外の8本はどうなっているのか?追加補植が◎として、17本となっているが、実際には、9本しかないようだ。

<回答>

残りは、平成31年度に予定していて、概要図中では、◎と未(未補植箇所)を重ねた形で概要図に記載されている(実は◎の破線の中に未と表示されているもの)。

では、なぜ今年度中にできないのか?

<回答>

東京都教育庁、水道局、桜の苗木を提供してくれている市民団体などとの現地確認で調整し、さらに予算も考慮して、計画作成をした。

実際にそうした現地視察をしたなら、その報告をしっかりと書面でして欲しい。具体的にはいつ、どのような形で実施したのか?

<回答>

その後、6月22日に実施された3者による視察が報告されました。

先日の視察でも指摘したが、実際に補植されてもその後の管理などが行き届いていない。管理責任のある東京都教育庁と現場の柵内の管理や作業監督をする立場の水道局、桜の計画づくりと補植のための苗木提供をしている小金井市(苗木を提供してくれている市民団体も含め)三者でしっかりとした計画と実施に関する覚書を締結するようにしたらどうか。

そうすれば、補植はしたものの、その後の責任の所在や管理がいい加減になることもなくなる。補植時期の遅れや水遣り不足(相変わらず、柵内に管理のために小金井市や市民団体が立ち入れない状況が続いていることが原因)にそれが現れている。今後の他市との連携のモデルともなるためにもこうした覚書が必要。しっかりと東京都と交渉して欲しい。

<回答>

特になし。

2)低木のツツジについての視察報告があったが、それは、浴恩館の下村氏の青年団の植えたものではないのか?こうした樹木由来などの調査もしてほしい。ツツジは群馬県館林のツツジ園などの例もあり、文化遺産、観光資源としての可能性も秘めているように思う。是非、調査してほしい。

<回答>

特になし。市職員側の方々は、頷いてはいたが、特に返事はありませんでした。

3)先日の台風などの被害後に倒木やそれ以外の原因で古死した老木はないのか?あれば、平成30年度の補植計画に緊急に加えるなどの処置も必要なのでは?

<回答>

東京都教育庁で先日の台風後に調べて、倒木や枝折れはあったようです。現在、伐採作業中とのことです。

こうした文化財などは、緊急の場合は、地元に任せるというのが、近年の文化財管理の常識となっている。なぜ、そうしないのか?柵の中に相変わらず立ち入れないというと緊急時に立ち入れるように鍵を預かって対処できるようにしてほしい。少なくとも緊急性のある倒木や古死した樹木や枝折れなどの報告があってしかるべきだと思う。

補植計画などという表現自体がおかしい。新たな桜並木の事業計画として、柵内での桜並木の本計画として、31年までなどというスパンでなく、計画展望を明確していくべきではないか。

<回答>

特になし。

4)苗木を提供している市民団体は、大変な苦労だと思うが苗木提供は有償として、彼等の大変な作業に対価は支払われて、その活動継続はだいじょうぶなのか?

<回答>

1本あたり、2万円程度を支払っている。

少ないのではないか、その苗木育成と作業継続の苦労からすれば、もっと増額すべきだと思う。

<議題(1)以上>

この後、市側より市政60周年記念事業としての小金井桜のPRパンフレットやクリアファイルなどの作成、ウォーキングフェスタでの小金井桜の散策コースが実施される予定などの報告があり、さらに桜の整備計画の市民説明会(10月30日開催予定)の報告がありました。以下に市報の市民説明会の告知をご紹介しておきます。

次回の本委員会の開催は、来年2月です。残念ながら、桜まつりの直前まで、開催はないということです。今回の委員からの指摘、指導はどの程度、市政に反映されるのか、もちろん、補植作業の市民説明会も含めて、市民が注視していく必要がありそうです。傍聴されていた市民団体と連携して、環境市民会議もしっかり確認、支援していきたいと思います。

 

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